アトリエ建築
こんにちは全建です。
地下一階・地上二階のマンションリノベーションを受注しました。
今回は一級建築士であり数多くの建築物の設計を行っている先生の自邸です。
つまり、自分の家を自分で設計しちゃうぞ。的なノリです。
先生と打合せする中、この仕事のテーマが決定しました。<strong>【プロのアトリエDIY】</strong>です。
うちの大工も腕をビュンビュン鳴らしてます。
さて、当社はアトリエ建築の施工を行っていますが、一般の方には<strong>アトリエ建築</strong>は
聞きなれない言葉ですよね。
現在住宅においての主流はハウスメーカーであり、外壁はサイディング・内装建材の多くは既製品を多く使用してます
キッチンなどもメーカー品ですね。
モノつくりというより、パッケージ商品という感じがします。買い手にはわかりやすいです。
私たちの造る住宅・建物は少し違います。
なぜなら【アトリエ建築】だから。
目次
- ○ アトリエ建築って何?
- ・私が好きなアトリエ建築の特徴
- ・埼玉のハウスメーカー着工棟数調査
- ・顧客関心度調査
- ・ハスメーカーは【金額・標準仕様】が決めて!
- ・アトリエ建築の建築費予算
- ・構造は選べる
- ・等級は取得できる?
- ・外観はどのような感じ?
- ・既製品をつかわないってどういう意味?
- ・もっとみんなに知ってほしいアトリエ建築
アトリエ建築って何?
アトリエの意味は?
【工房・作業場】といったものです。
誰が使うの?
【芸術家・建築家など】です。
アトリエ建築の設計は誰?
【アトリエ建築士】です。
つまりアトリエ建築とは、建築士が造る世界で一つの芸術品建物です。
国内で有名な先生だと、【安藤忠雄】【隈研吾】【藤森昭信】【伊礼智】などたくさんいらっしゃいます。
どの先生方も素晴らしい作品を設計されます。
個人的には、藤森昭信先生はとてもユーモアな方で好きです。建築専門生の頃DVDで特集をみてから。
そして国内には、たくさんのアトリエ建築設計士の方がいます。
私たち全建はそういった設計士の先生が描いたモノを造っています。
私が好きなアトリエ建築の特徴
その人・場所にとって・最良のモノを設計することに妥協しない。
これに尽きると思います。
まずは土地形状・日当たり・周辺建物をリサーチして、打合せを重ねて設計を完成させます。
サイディングなんか使いません・既製品なんか使いません。木建・サッシ枠の納まりこだわります。
システムキッチンはフルオーダー。
【本物を造る】ことに妥協はないです。そういった設計の気概が伝わり我々は施工します。
だから好きなんです。
では肝心の費用はどうだろうか?
わかりやすく、ハウスメーカーとアトリエ建築の費用相場をお教えします。
埼玉のハウスメーカー着工棟数調査
こちらの表は、平成29年度の着工棟数ランキングです。
国土交通省が出した統計をまとめました。
この年は、県民共済住宅が着工棟数一位のようです。
二位 一条工務店 ・ 三位 積水ハウス のランキングです。
埼玉は平均年収が表の通りなので、県民共済住宅が人気なのは納得ですね!
坪単価も安価です。
また各等級(耐震等級・劣化対策等級など・・・)も完備されてます
顧客関心度調査
こちらは、ホームズ・SUUMO両サイト内で資料請求されているランキングです。ハウスメーカーと工務店別で比較してみます。
これで顧客様の関心度がわかります。
ハウスメーカー・工務店共に坪単価が安価なところが人気ですね。
そりゃ当然です。
ハウスメーカーにおいては、一条工務店が着工棟数・関心共に安定した数字です。
表の通り、【標準仕様の充実さ】が人気です。現に私の知り合いで一条さんで建てた方も標準仕様が決めて。だったようです。
一方工務店はデザイナーズ住宅と規格型住宅が人気あります。
自社設計して、造って売る。フランチャイズに加盟し規格型住宅を売る。
自社で設計・施工・営業を完結できる体制が整ってますね。
ハスメーカーは【金額・標準仕様】が決めて!
表の通り、やはりローコスト住宅は人気ですね。
坪30~50万/坪といったところでしょうか。
等級もしっかり完備されてます。
また既製品を使うことで、建材品質の安定化が図れますのでクレームも少ない。
また大工も熟練ではなくても納めることができます。
時代のニーズ、そして売ることに特化し考え抜かれています。
ではアトリエ建築の良さとは・・・・。
アトリエ建築の建築費予算
建築費は概ね¥80万/坪~と考えて頂いたほうが良いです。
設計料は概ね建築費の7~12%
※設計士による。
こちらの表は、お施主様にお出しする資金計画書です。
普段は、施工専門なのでこういったものは設計士の先生が行うのですが
わかりやすいかなと思い作りました。
地上二階の建築面積で約28坪(85.7m2)程度の住宅の新築です。
建築費_85万/坪 設計料_建築費の10% 諸費用_建築費の10%
このくらいは掛かります。
高いように見えますが、着工棟数ランキングをもう一度見てください。
上位二名の坪単価とさほど変わらないです。
では次に機能です。
構造は選べる
構造においては、お好きな構造を選ぶことができます。
建築には【混構造】というのも存在します。
例でいえば、地下・一階部分をRC造(コンクリート)二階部分を木造など。
総RC造ではコストがかかる。しかし、RC造の特徴でもある耐火性・耐震性・気密性・断熱性のメリットは欲しい。
そんな方は、是非混構造を検討してみてほしいモノです。
なので、構造は問わずアトリエ建築は可能ですね。
等級は取得できる?
現在、新築住宅において等級制が設けられており各メーカーこれらをクリアしています。代表的なものは
◆耐震等級・・・・・・・
等級はⅠ~Ⅲ 等級Ⅲでは震度6~7×1.5倍の力に対して倒壊しない強度※連続した場合は除く
◆劣化対策等級・・・・・
等級はⅠ~Ⅲ 土台に対しての防蟻・防腐処理・床下防湿など
◆維持管理対策等級・・・
等級はⅠ~ⅴ 配管などの点検や補修をしやすくするための等級
◆省エネ等級・・・・・・等級はⅠ~Ⅴ
などたくさんあります。
結論から言えば、アトリエ建築はこれらに対して【相当な対応】をします。曖昧な言い方ですいません。
アトリエ建築を頼まれる方は、わがまま。です笑
失礼、こだわりが強い方が多いです。
それらの要望をクリアするためにはやむを得ず等級を取得しえないこともあります。
なので、それぞれの等級に相当する建物を造ってます。
もちろんそこに虚偽なものは一切ありませんのでご安心を。
なにがなんでも等級を取得したい方は、アトリエでやらないほうが良いですね。
外観はどのような感じ?
さあ、次に外観です。
冒頭にも申し上げた通り、主流の窯業系サイディングはほとんど使われません。
左官仕上げや、ガルバリウム仕上げといったものです。
言い換えれば、職人の腕で左右される仕上げを好みます。
なので、アトリエを多く施工している工務店は職人さんがかなり優秀です。
我々、監督にとっては「いい職人さんをつかってますね」と設計の先生から言われると嬉しくなります。
なので私たちも、ベストパフォーマンスをしてくれる職人さんの選定・納まり・工程を組んでいきます。
既製品をつかわないってどういう意味?
前述でも申し上げました。アトリエは既製品を使わない。
これには、もちろん理由があります。
お客さんにとって良いモノと考えていないから。です。
そして、建築が好きであり、手作りの質感を美しいと思い、材料の持つ特性を理解しているからです。家具も設計してくれますよ。
例で言えばフローリングです。
【複合フローリング】と【無垢板フローリング】
画像の通り、複合フローリングは基材の上に薄い板・シートを貼ってます。
良いところは、材料が暴れない(呼吸をしないので収縮がない)安価なところです。
一方無垢フローリングは逆です。
呼吸をするので冬は隙間が空き・夏はすきまがなくなります。また値段も高いです。
しかし、無垢なので基材であり仕上げです。
傷や汚れは当然につきます。しかしそれらは削れば新築当時の表情を復活させます。
複合フローリングは、劣化するばかりです。削ったら終わりです。
私の実家はボロで立て替えたいのですが、床は無垢板、建具はオーダー建具にしてます。当時では最高級品です。
もう20年以上になりますが、床鳴りもしなければ、艶もそのままです。
こういった経験上、やはり無垢板一択ですね。
もっとみんなに知ってほしいアトリエ建築
住宅を建てる・買うというのは人生で一番高い買い物です。
この個性の時代になぜ高いお金で人と似たような家を買うのか。
それはアトリエ建築を知らないから。
ある同業の社長とお話ししていて素敵な言葉を頂きました。
「ハウスメーカーは引き渡し時が100%の状態。あとは経年と共に劣化する。
僕らが造ってるのは引き渡し時は80% 経年と共に味が増して100%になるんだよね」
本当に素敵な言葉です。
私たち全建は来年からパワーアップします。
協力業者工務店の三浦工務店様(代々大工一族)が私たち全建の社員大工として来てくれます。
私の夢に一歩前進しました。
工場を持ち・埼玉イチの大工集団・監督集団になるぞ。